柴じいは2015年の11月末に倉敷保健所に保護された老犬の柴犬です。
溝にはまっていたという通報で職員さんが駆け付け、保健所に入りましたが、この地区では有名な1人で御散歩する柴犬だったそうで、しばらく前から後ろ足を引きずって歩いていたという情報を得ました。いつも帰っていく場所があるというお話を聞きつけ、職員さんが出かけられましたが、飼い主さんはもういないということが判明し、里親様を探すことになったのです。
ところが、収容されてしばらく、柴じいは食べ物を口にしません。ハンガーストライキです!下半身はどうも麻痺しているように見え、前脚に首輪のチェーンがすれて出来た床擦れがあり、職員さんが手当てしようとするとまだ自由のきく上半身で攻撃してきます。私も訪問して面会してみましたが、その時は二人がかりでお一人の職員さんがキルトのマットで柴じいの頭を抱え動けないようにして、もうお一人の職員さんが手当てをされていました。その後も唐揚げやパン、いろいろボランティアで差し入れてみましたが、なかなか食事が口にできず、鼻先にもって行ってもプイッとそっぽを向く感じ。職員さんが点滴で命を繋いでおられましたが、床ずれは骨が見えるほどに酷くなり、このような状態なら麻酔薬での安楽死を検討したほうがよいかもしれない、そういう声も聞こえてきました。里親様募集も看取り・・ということでの募集となりました。
でも、情報拡散から、アドバイスや床擦れ防止マットなどの支援物資も保健所に届き、柴じい、いつもメインで手当てして下さる職員さんとちょっとずつ仲良くなっていったのです。また、フードも少し食べるようになってきました!目にも力が見られ、明らかに元気が出てきました!
そんなとき、ぺっとのおうちのペットログを読んで下さったお友達が、御電話をかけて下さいました。そのお友達というのは、実は2014年の秋、倉敷保健所から一頭の成犬マロ君をお迎え下さっている御家族で、ちょこちょこペットのおうちの私の投稿を覗いて下さっていたのです。
私には保護できない柴じいを、威嚇もあって、障碍もある柴じいを、この御家族に押し付けるようなことになりはしないか・・お電話を何度か頂きつつも、私の中でも葛藤があり、「お願いします。」という言葉がなかなか伝えられませんでした。が、あたたかいお心を寄せて下さり、年末の12月24日、クリスマス・イブに県外からお車を走らせて保健所に面会と譲渡審査においで下さったのです。アクシデントで到着は業務時間を回ってしまったそうですが、職員さんたちしっかり立会いお話をじっくりして下さり、この御家族が大切に柴じいをお連れくださいました。私に連絡が入ったのは夜の11時前、「柴じいと一緒に帰宅しました・・」もう感激で、涙が流れました。
威嚇が激しかった柴じいですが、此方の御家族にはお腹も見せてくれるようになっているそうです。
「こんばんは。今日、柴ジイを病院に連れて行きました。大人しく検査ができました。
血液検査は、肝機能が少し悪いだけで後は、異常がありませんでしたが、フィラリアが陽性でした。幼虫だけなので、定期の薬のみでいけそうです。残念ながら、歩く事は二度とないそうです。去勢手術ですが、高齢とフィラリアの感染を考慮してする必要がないとゆう、診断書を書いていただきました。保健所に診断書と血液検査の結果を郵送しますね。とにかく、元気にしてます。
是非、是非、ペットログで柴じいのこと書き綴って下さい。
少しでも、保護犬に役立ち、また、柴ジイのような負傷犬でも、幸せに家庭犬になれる事を願ってますので、よろしくお願いします。
先日、保健所にメールしたら、職員さん、Iさんからお返事をいただきました。
(倉敷保健所から一昨年秋に此方のご家族にお迎え頂いた)マロのことも覚えて下さってました。犬も幸せですね。
保健所の職員さんが書いて下さった柴ジイのカルテ読んで、笑いました。
リアルで、家でもオシッコを飲んだりしてるので、その口で私の顔や手を舐めたりするんです。
健康のお墨付きをいただいたので、まだまだ、犬人生を歩めそうです。」
柴じいの運命の赤い糸は此方のご家族に繋がっていました。
年を越すのは難しいだろう・・そんなふうに思われていたけれど、こうして健やかに穏やかに家族の中に入って幸せになっています。
「少しでも、保護犬に役立ち、また、柴ジイのような負傷犬でも、幸せに家庭犬になれる事を願ってます。」というご家族の願いを賜って、柴じいのこと、綴らせて頂きました。
職員さん、応援下さった皆様、ご支援賜った皆様、そして里親様ご家族の愛に感謝です。
写真左 : 倉敷保健所内での様子
写真中 :新しいおうちに行って
写真右 :ご家族の中で、笑顔の柴じい


