寝たきりになってしまったヒダリー
ヒダリーは2015年に生後半日で母犬、兄弟とともに保護されました。しかしヒダリーは誰からもお声がかからないまま成犬になりました。加えて脊髄炎または関節炎の疑いがあり、現在では寝たきりになっていることから、新しい家族を見つけることができていません。このチャレンジは保護活動者の負担を軽減し、ヒダリーに必要な医療ケアと、彼が新しい家族を見つけるまでのサポートを提供するために立ち上げられました。ヒダリーのつらさを分け合ってくれる家族を見つけ、穏やかなを日々を送れるよう支援いたします。
ヒダリーの症状
2023年12月に保護主さんがヒダリーの右前下肢に違和感を覚え、病院を受診したところ、骨折などではなく足の筋が伸びているとのことでした。手術ができる箇所ではないため、投薬にて治療を開始しました。さらに翌月末には右後下肢に踏ん張りが効かず後ろに足が流れる様になってしまったため、再度受診をし、脊髄炎または関節炎の疑いがあるとのことで痛み止めのお薬を変更してもらいました。
2024年2月26日よりヒダリーの病状は悪化し、現在は自力で立ち上がることができなくなってしまっています。食欲はあり、状況によっては伏せしながら食事をすることができるのですが、誤飲をしないようソフトで小粒なフードとフレッシュフードを混ぜてあげるようにしているそうです。
また寝たきり状態のためマナーウェアをしています。寝たきりの子は膀胱炎になりやすいとのことで注意していましたが、尿の匂いに違和感を感じたため診察してもらったところ、やはり膀胱炎になってしまっていました。現在は膀胱炎治療のための抗生物質も飲んでいます。
8匹兄弟で保護されました
2015年6月9日、運送会社の倉庫内で野良犬が子犬を産んだばかりの状況で発見されました。大型車両やリフトが作業のため出入りする危険な場所であったため、母犬、子犬ともに保護されました。生まれてきた8匹兄弟のうちの1匹がヒダリーです。
生後半日で保護されたため、人との生活自体は最初からすんなりと受け入れており、初めましての人に対しては距離を置きますが、警戒心が強いだけで威嚇などはありません。またヒダリーは他の犬に対しては合わせる傾向が見られるのでヒダリーのテリトリー内であれば上手く接することが可能です。病気のケアのため、今まで接したことが無かった環境で生活し始めましたが、喧嘩をすることなく徘徊しているシニア犬にぶつかられても怒ることもありません。
全てを受け入れてくれる家族が必要です
ヒダリーを保護した際、ヒダリーを含む乳飲み子のケアは母犬がしてくれていましたが、先に保護していた別の子犬が先天性の病気で危険な状態が続いていました。そのような状況もあり、保護主さんは当時保護犬達の里親募集についてはSNSのみを利用していました。他の兄弟にはお問い合わせがありましたが、ヒダリーくんにはなく、そのまま成犬になってしまったことがヒダリーくんに一度もお声がかからない原因であったのではないかと保護主さんは考えています。
ヒダリーは慣れている人や信用している人に対してはとても距離感の近い子です。病気になってから、体が痛くてつらそうなときは抱っこをして体を撫でたり温めたりしていたことから、抱っこをしてもらえると安心するようになりました。毎日ケアが必要なため、家族が多く、できるだけヒダリーの傍にいてヒダリーが安心できる環境を作ってくれるような方に里親になってもらいたいと保護主さんは願っています。
健康上の理由、経済的な理由、災害などにより、止むを得ずペットを飼育できなくなるという事態は、誰にでも起こり得ます。その時、ペットが高齢であったり持病を持っていたら、里親はなかなか見つからず、飼い主もペットも途方に暮れることになるでしょう。
ですから、難しい状況のペットでも温かく引き受けてくださる保護団体を「みんなで支えること」。また、不遇のペットを愛情を持って迎え入れてくださるご家庭が増えるように「みんなで里親文化を育くむこと」。ペットを犠牲にすることのない、持続可能なペット文化を実現するには、これらの取り組みが欠かせません。
私たちの目標は、保護をしてくださっているWanOneBow(T.matsuyama)の負担を軽減し、ヒダリーが必要とするケアを続けながら、ヒダリーに新しい家族を見つけることです。皆さまのサポートに心より感謝申し上げます。
チャレンジ運営事務局