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  • 2020年12月18日 | view 250
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迷い犬(後編)

ぐり29 さん
ぐり29 さん

前のログで書いた通り、お散歩中に迷い犬Ⅿちゃんを保護した私。
一旦公園の管理事務所にⅯちゃんを預かって貰い、ぽんずを自宅に連れ帰ってから公園に戻る途中、色々な事を考えた。

私が家に戻っている間に飼い主さんが迎えに来てくれているのが一番いいなとか。
係留された事に抵抗したⅯちゃんの首輪がもう一度抜けていたらどうしようとか。
何度かすれ違ったおばあちゃんを飼い主さんだと思っているけど、そもそも違うわんこさんの可能性は無いだろうかとか。
おばあちゃんが飼い主さんだった場合、おばあちゃんに何か有ったのではないかとか。
万一飼い主さんが見つからなかった時、家のどこでⅯちゃんに過ごしてもらうのがベストなのかとか。

ぐるぐる考えて、まあでもⅯちゃんの様子を見ていると、落ち着いて歩けば普通におうちまで帰ってくれそうに思えたので。
戻った係留場所でⅯちゃんが待っていてくれたのを見て、事務所の方にお礼を言い捜索を開始する事にした。

まずおばあちゃんが飼い主さんだと仮定して。
今まで何度かすれ違った場所を思い出すと、おうちは私が家へ戻る方向と同じはず。
おばあちゃんの歩くスピードならおうちはきっとそう遠くない。

そちらの方向の住宅街をしらみつぶしに当たるか、と思って歩き始めた時。
公園の清掃をボランティアで行っていらっしゃるおじいちゃん2人がお話されているのを発見。

「すみません、この辺りに○○さんというお宅は有りませんか?わんちゃんが迷子なんです。」
「あ、この子たぶん知ってるわ!いつもおばあちゃんと一緒の子やな!!」

ビンゴ!

「名前は知らんし家ははっきりわからんけど、たぶんあの辺り(私が行こうとしていた方向)や思うから、ちょうど帰る所やし一緒に行ったろ。分からんかったらおんなじ柴飼うてる家知ってるし、聞いたらわかるかもしれん。」

ありがとうございます!!


一緒に歩き出して下さったおじいちゃんと話していると、少しずつ状況が見えて来た。
どうやらⅯちゃんはかなり長い時間一人で公園を満喫していて、その間おばあちゃんの姿は見ていないとの事。
ますますおばあちゃんのお体が心配になってそれをおじいちゃんに言うと、いや、それは大丈夫ちゃうかな、とのお答え。
聞くとⅯちゃんの脱走はこれが初めてではないらしい。

その時、前方からわんこ連れの女性。
何度か私もすれ違ってお話しした事があるが、おじいちゃんとご近所さんらしくⅯちゃんのおうちを知らないか声をかけて下さったところ。

「え!Ⅿちゃんやね!!」


ビンゴ!!!


「おうちのはっきりした場所は分からへんけど、間違いなくおばあちゃんが飼い主さんやよ。」


ありがとうございます!!!!

その後女性も同じ方向に歩き出して下さり、更なる驚愕の情報が。

「Ⅿちゃんのおばあちゃん、お歳のせいかあんまりきちんとしてはらへんくって、Ⅿちゃんついこないだ警察に保護されて昨日迎えに行かはったところやのに…。」


バカな…。
管理事務所の方が警察に連絡した子って、Ⅿちゃんやったんか。

そう言えば1週間ほど前に散歩中少し話した方が、柴犬がノーリードでうろうろしていたけどちゃんとおうちに帰れたやろかと気にされていた。
だとするとそれもⅯちゃんか…。

「おばあちゃんに何回も家から出したらあかんでって言うてるんやけど、あんまり分かってはらへんみたいで全然響いてないねんよ。」

そう女性がおっしゃっていた通り、おじいちゃんと一緒に探し当てたおばあちゃんは、Ⅿちゃんの脱走をそれほど深刻に捉えていない様子だった。

おじいちゃんも、ちゃんと見てなあかんで!見てない時は出ていかんようにしとかんと!!と何度も言って下さっていたが。

「今日は朝から家に作業に来て貰っていてバタバタしてたから、気が付いたら外に出てしまってたんよ~。」

「家の中にいる時はつないでないから、ちょっと隙が有ると出かけてしまってね~。」

うちも家の中ではつないでませんがそれなら出口にベビーゲートのような物を設置された方がいいですよ、という私の言葉にも、「そんな物は簡単に越えちゃう~。」と。

それなら越えない物を考えましょうよという提案を、この、自分とはまるで違う価値観で長年過ごして来たおばあちゃんにする元気が残っていなかった私を、どうか許して下さい。
そもそも外に出てしまう事にさほどの危険を感じていないおばあちゃんからすると、私や他の方の言葉は大きなお世話でしかないのだろう。


「今までも勝手に出て行って満足したら勝手に戻って来てるから~。」


おばあちゃんは終始ニコニコしていた。
でもその成功体験がいかにⅯちゃんを危険に晒しているのかの想像力は、おばあちゃんには無いんだな。

優しくて穏やかで、このおばあちゃんに愛情いっぱいに育てられたからこそⅯちゃんは人懐こくてとても良い子に育ったのだと思う。
毛並みもふわふわで大切にされているのもとてもよく分かる。

おばあちゃんからしたら、自由に遊びに行ってもちゃんと戻って来るのだから、むしろそれを出来なくする方が可哀そうだと思うのかもしれない。
おばあちゃんが育っていらした時代の価値観ではそれが普通だったのかもしれないし。

でも。
それでも、どうしても。
せめて保護された時には、すぐに身元が分かるようにしておいてあげて欲しい。

首輪の裏では外した時にしか名前は分からない。
脱走した犬を保護したとして、リードを付ける首輪を外して裏を見る状況は室内以外ではなかなか無い。
そして住所も電話番号も、書いてあっても読めなければ意味が無い。

「お名前と住所は見える所に書いてあげて下さいね。」

そう言った私に。


「昨日警察に迎えに行って懲りたから名札を用意したんやけど、まだ付けてなくて~。」


おばあちゃん…。
これにも懲りて今すぐ付けて下さい。
今度出会った時確認しますからね!!!!!


今回の事では色々考える事が多く、あまり後味の良い出来事ではなかったが。
それでも保護する立場になったからこその気づきも有るので。
これを無駄にしないようぽんずとの生活に生かして行ければと思う。


以上、お名前と連絡先はすぐに確認出来る場所に。
首輪の裏はダメ、絶対。というお話。


ちなみにおばあちゃんとはこれから仲良くなって少しずつでも分かって貰えたらいいな、と、思っている次第。
そして未だご機嫌斜めのぽんず嬢とも仲良くなろうと思っています。

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