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  • 2018年07月01日 | view 495
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バギーラで父性本能再々復活 3

onioni さん
onioni さん

 アメリカから帰国した私たちを熱烈発狂尻尾フリフリ&ベロベロチュー攻撃をしてくれたディッキー。

 ディッキーをホームステイさせてくれた私の両親。
ホームステイといっても外飼い。入れてもらえても玄関まで。当時、ペットホテルなんてものは無い。冠婚葬祭や旅行時の遠出は、家族や親戚、友人宅に飼い犬を預けるのが普通だった。預かってもらえるだけで助かる。だから、家の中で生活を、とまではお願いできなかった。

 さて、両親の感想は?・・・。もうコリゴリ?世話、大変やった?・・・。二度と・・・?

「あなたたち、荷ほどきもあるし、疲れているやろうから、ディッキー、もうちょっと預かってもいいよ」って母。
「うむ」って父。
リタイア組の両親。世界各国、日本国内の旅行を満喫していた老後生活。
「しばらく何処にも出かけられなくなる・・・」と、渋々ではあったが、ディッキーを預かってくれた。

 毎日の食事作り。
子供3人を育てた母。父以外の食事作りから解放されたのに、また復活。
ディッキーの食事を作っている途中、玄関の庭先に居るディッキーを、勝手口から廻ってそ~っと覗いてみたらしい。
玄関前に座って首を傾げ、耳をそばだてながら家の中の様子をじーっと聞いていたと。
ご飯を持って行くと、満面の笑顔と尻尾のフリフリで、「僕の?僕のご飯?今日もくれるの?」って。
食べ終わると「もうちょっとないの?もうちょっと欲しいなぁ~」って、何回も食器と母の顔に視線を送る・・・そんな表情に母性本能が復活したみたい。

 笑えるのが、母が繰り出すディッキーへの指示。
私達同様、英語での指示ですが、その中でも「お座り!」の英語指示。
母の発音はどうしても「排泄物!」に聞こえます。何度指摘しても、無理でした。。。

 毎日の散歩。
父が担当していたらしい。(以下、母から聞いた情報)
初日の朝と夜、オシッコ&ウンチだけの散歩・・・計10分。二日目12分。三日目15分。
二週間後、朝散歩3時間。夜散歩1時間。それに体拭きとブラッシング。
「この子は運動量が大切!」って、犬の本まで購入していたらしい。
「この子のおかげで、朝食が美味しくなった」「晩酌も」って。
もっとビックリが、父はディッキーにいつも話し掛けていたとの事。
「今日はあそこまで行くぞ!」「そうか、そうか、これでいいか?」「わかった、わかった、こうして欲しいのか?」って。

 笑ったのが、延長コード買ってきて、玄関先のディッキーの寝床近くに、自分用の扇風機をセッティングしていた・・・だから自分は団扇生活に逆戻り。
屋外扇風機・・・その扇風機を雨から守るため日曜大工で屋根作り。
散水用のホース・・・小さな穴を無数に空けて扇風機前ミスト作り・・・。
昔人・・・苦労と労力・・・どこに発揮する?・・・私には、わかりません。。。
父性本能復活?・・・いや、違います。
私は父にそんな事を話し掛けられたり、文明器具を譲ってもらったり、霧吹きをしてもらった記憶はございません・・・恐い父でした。寡黙でした。
父は初めて父性本能が分泌されたのです。ディッキーによって。(その後、孫娘にも発揮!)

 ホームステイ中、事件があった。事件っていうより事故。
いつも通り朝5時からの散歩。一時間半歩いて折り返しの河川敷の土手。ディッキーは土手を駆け下り、目的地のフナの死骸場所で体をコスリコスリ。(奥様方のギャーッやめて~!って、叫び声が聞こえます。)
普段父は階段が設置されている場所から降りていたらしいのですが、その日はディッキーと同じ場所から降りようとした。

 気が付いたら救急車の中。
滑って転んで、土手斜面の下に向かって後頭部から着地。遠心力も手伝っての強打。
仰向けに倒れていた父の顔を覗き込みながらキュンキュンって鳴いていたらしい。
前足で父の胸元を引っ掻いていたらしい。
土手の上を通る人たちにワンワン吠えていたらしい。
第一発見者の犬連れの方は、覆い茂る雑草の中に犬・・・誰かを呼ぶような甲高い吠え方・・・その横に人間の靴裏がチラッと見えたので近寄って発見できたと。
救急隊員は最初、野犬化したシベリアンハスキーが老人を襲ったのではと思い、警察にも連絡。
犬の噛み跡などを探したらしいが、群がる人たちが父とディッキーのコンビは最近よく見かけていたとの証言から、事故だと判断できた。

 救急車の後を追って走り出したディッキー。その後を追う警察。

 病院から連絡があり、駆けつけた母に父は謝った。ディッキーがいなくなった。と。
父の脳波をモニタリングする間、母は警察と保健所に連絡。十円玉を握りしめ、病室と病院の電話ボックスを行ったり来たり。
当時もちろん、アメリカ縦断中の私たちに国際電話なんて公衆電話からできません。

 24時間のモニタリングで異常はみられない。朝8時に退院。
両親は最初に消防署へ寄り、お礼とディッキーの消息を尋ねた。次に警察署に寄ったが、見失って以降は保健所に任せてある。と。・・・最後に保健所。
その保健所で、隣の地区の保健所に昨夜、事故死した大型犬が運びこまれたという情報。

 父が救急車で運ばれてから、そして、ディッキーがいなくなってから27時間。
両親は隣の地区の保健所へ。覚悟は決めていたそうです。
安置されている犬に会った。

違う犬だった・・・。喜んでいいのか悪いのか、複雑な心境。

 28時間後、途方に暮れながら・・・貼り紙を作らなければ、と帰宅。
勝手口の前に・・・ディッキーが!
耳を後ろにペタンとして、父の周りをクルクル廻りながら匂いを確認。
「どこ、行ってたの?」・・・「どうして僕を」・・・「この匂いは何?」・・・って言いたげに、顔中舐めてくれた。って。
三日後からいつもの散歩が復活。一本のスティックパンを持って。
事故を起こしてしまった土手に二人座って、そのスティックパンを少しずつ分け合って食べるようになった。って。
私たちは今でもそうですが、エサやおやつを利用して躾をしないようにしています。
だから最初、スティックパンって聞いた時、ちょっと・・・って思いましたが、躾の時に使うのではなく、土手から川を眺めながら二人で語らうときにだけ。という事だったので笑いながら許せました。
しかし二人、どんな会話をしていたのでしょうね。
今でも我が家族は、スティックパンの事をディッキーパン、って、呼んでいます!

 シロの時にもそんな関係性が生まれてくれると・・・て、思いもありましたが、ディッキーはシロの生まれ変わりだと信じる事で、心の中で、シロに、謝罪していました。

 私たち夫婦の仕事がどんどん忙しくなる。
両親、長女&ディッキー、四人の生活時間が増える。週に二日は遠出。
ディッキーにはちゃんとお願いをしてありました。父と母をサポートする事と、長女を監視する事。
長女は目を離すと直ぐに一人で何処かに行ってしまうので、ハーネスを付けていました。
そのハーネスのリードを持っていたのがディッキー。ディッキーはノーリード。
通りすがりの人間、微笑んでいました。
通りすがりの犬、立ち止まって、ずーっと眺めておりました。

 父は運転免許を持っていないので、運転手は母。
私たちがアメリカから帰国した二カ月後、母が運転する車、普通の二枚扉の軽自動車から、小型の四駆に替わっていました。
私たち夫婦は既に、長女とディッキーの為に大型の四駆にしておりましたが、両親は「これで私たちもあなたたち同様、何処へでも行ける!」って。
長女の事だけだったら車の買い替えは無かったと思います。
野山、清流を思いっきり満喫させてあげる為、そう、ディッキーの為に車を買い替えた。
父と母も、心のどこかで・・・。

 都会の夏はとにかく暑い。
寒い国の遺伝子を持つディッキーにとっては、それはもう地獄のようだったと思います。
私たちの家では室内。両親の所に行けば外。
苦労して苦労して建てた家。綺麗好きの両親。何年経っても床に傷が無い。
昔の人間だから、もったいないと、殆どクーラーを使用しない。それは解っているが、毛皮を着ているディッキー、室内でも絶対に悪さをしないから!って、お願いしても、そこだけは何故か許してくれない両親。
あの半端ない抜け毛の毛量。両親には苦痛か・・・。
ディッキーを預かってくれるのは有りがたい。でも、夏場はちょっと・・・。って、事で、年の内約五カ月は両親の家に預けるのを控えていた。
六回目の夏を迎えた頃、私は仕入れで海外に。美魔女も通訳同行で一週間。
長女と長男(その時二歳)ディッキーは両親宅。ディッキーは外生活。食欲減退。
ディッキーは軽い熱中症に・・・医師から、このままでは寿命を短くしてしまう可能性があると告げられた両親。それでも、玄関内で扇風機。
帰国した私たちは、以降、夏場、ディッキーを預ける時は他の方法をとると、両親に告げた。

 それから七か月後。
四月から長女は小学一年生を迎える前月の三月。
「この子と出来るだけ一緒に・・・。」と、両親。
長女の事ではないですよ・・・ディッキーです。

両親、何をしたと思います?

正解者の中から抽選で・・・何もございませんが、当ててみてください!

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