• 病気・怪我
  • 2015年05月16日 | view 1,348
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死を覚悟したポーに生きる気力を与えたマーチ

MKI さん
MKI さん

ポーは一時、後肢が麻痺し死の淵を彷徨っていました。それが、今日のように元気を取り戻し、19年目を生きているのは、マーチ(写真2,3)を育てなければならないという、母性本能のなせる業ではないかと思っています。

当時のSzさん宅のイヌたちは、ポーとマーチだけでした。前年、アイちゃん(ノナンの母親)は乳がんで、デカンとアンデイの父親ダイ(ダイスケ)ちゃんは老衰で、マルちゃん(ノナンの父親)はフィラリヤで、相前後して他界し、夏には鎖で係留してあったはずの若いマリ(マリリン)ちゃんまでも行方不明(恐らく、誘拐)でした。また猟期中は心無いハンターが、導入したばかりのマーチ(当時10ヶ月令、写真3)を連れ去る可能性もあるので、我が家で預かっていました。

千葉県での狩猟期は11月15日に始まるので、最初、「ポーが、午前中家の周りで鳴き声がしていたが、夜になっても姿を現さず、翌朝、後肢を引きずりながら戻り、直ぐ姿を消した」と、電話連絡を受けたときは、流れ弾に当たり、家人との別れの為に家までたどり着いた後、死を覚悟して山中に姿を隠した、のではないかと想像しました(2011/11/25)。

翌日(土曜日)、ノナンとアンデイを連れてSzさん宅へ行き、ワナの見回りを兼ね捜索を行いましたが、呼かけに対してポーから応じる気配はありませんでした。ところが、次の月曜日(2011/11/28)、「ポーが庭へ戻っている」との連絡を受け、家内が運転するジムニーでSzさん宅へ駆けつけ、私が抱いて連れ帰り、掛かりつけの獣医さんに診せたところ、腰椎部位の神経を(腫瘍など)何らかの原因で圧迫しているために起こる後肢麻痺と診断され、即刻入院させました。

翌日、私が病院を訪れると、私の呼びかけに尻尾を振って答えるのですから、意識ははっきりしている筈なのに、食事に口をつけようとしませんでした。ポーの年齢は、Szさんでも記憶が定かでなく、13~15才になったのではないか(後に、同胞のオンナの仔が近隣の君津市松岡にいるので、この飼い主さんから年齢が判りました)との事で、MRIで病巣を特定するには、麻酔の負担に耐えられないだろうと、獣医さんも為す術がありませんでした。翌々日、お別れの意味合いで、血の繋がっているノナン、デカン、アンデイを連れて見舞ったときも、ただ静かに尾を振るだけで、食事には口をつけず死期を待っている、人で言うなら高僧が死期を迎えて静かに瞑想にふけるかの様な態度でした。

ところが、これが最後かと思い、入院3日目、育ての仔、マーチを連れて訪れ、静かに身体をさすってやり、別れを告げて車に戻った僅か数分の後に、何と「ポーは出してあった食事をペロリと平らげた」、と看護師さんから電話で告げられた時には、とても信じられませんでした。そこで、獣医師さんと相談し、ポーの居たい場所は病院では無く、マーチと居たいのだと判断し、あと3日の命かも知れ無いとは思いながらも、そうさせてやることにして4日目に退院させました。

我が家に戻ったポーは、僅かな量の食事と獣医師さんが処方された薬(副腎皮質ホルモンと鎮痛剤)で平静を取り戻し、一度は発作が起きて身体全体が硬直し、もうこれまでかと思った事もありましたが、持ち直しては食事の量も次第に増え、やがて立ち上がれる様になって、年を越しました。

2月になって暖かい日には防寒具を着せ、助手席に乗せて近くの調整池のグラウンドへ行き、ウンチをさせる程度の軽い散歩をさせていました。投薬の量も次第に減らし(副腎皮質ホルモン剤は4週で中止、鎮痛剤のみ)、また与える間隔も徐々に延ばし、5月初旬には近くの植林地の草むらを駆けられるまでに回復しました。

ここまで回復すれば、Szさん宅へ帰しても大過無かろうと判断し、5月中旬にマーチも連れてSzさん宅へ行きました。この頃Szさん宅には、前年11月に生まれたノナンの仔のノナン・ジュニア、モナサンそれに出産準備中のチャッピーも居て、大賑わいでした。ところが、私が帰宅しようと車のエンジンを始動すると、ポーは急いで助手席へ飛び乗ろうとしたのです。

これで、ポーを貰い受け最期まで我が家で飼おうと、私の心は決まりました。今ではポーは、動物病院で目を閉じ瞑想するがごとき姿とは打って変わり、爺さん早く飯をよこせとばかり、食事の前には我が家のイヌ達の中では最も大きな声を張り上げて、食事をせがんでいます。

死に直面していたときの態度といい、生きる気力を見せたときの態度にも亦、同じ生き物として私はポーに教えられました。




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