

余命宣告を受けた10歳のクォーレ
クォーレは、2025年1月に飼い主による飼育放棄のため保護された10歳のシュナウザーです。その背中にあるハート模様から、「ハート」を意味するクォーレという名前が付けられました。鼻腔内腺癌や糖尿病などの重い病気を抱え、余命宣告も受けましたが、保護主さんは少しでも穏やかな時間を過ごせるよう全力でケアしています。甘えん坊なクォーレと幸せを共有してくれる、温かい家族が見つかるまで支援いたします。
飼い主に放棄され、重病を抱えたまま保護
2025年1月16日、飼育放棄により保護された10歳のシュナウザー、クォーレ。背中には大きなハート形の模様があり、イタリア語で「ハート」を意味する名前がつけられました。 保護時、クォーレは顔がパンパンに腫れ、鼻から血膿が出ており、目には目やにがびっしりとこびりついている状態でした。さらに、重度の糖尿病により両目が失明し、衰弱しきっていました。
保護当初のクォーレ。目やにがこびりつき、目は開けられませんでした。
突然の余命宣告
保護後すぐに動物病院で必要な検査を実施したところ、鼻腔内腺癌が進行しており、骨溶解が起きている深刻な状態であることが判明します。癌は手術ができないほど進行しており、余命は今年の8月と宣告されました。
赤丸部分が腫瘍です
また、糖尿病により、高血糖が確認され、インスリン投与が必要な状況です。クォーレの痛みを和らげ、少しでも穏やかな時間を延ばすため、抗がん剤治療とインスリン管理を開始しました。それに伴い、病院での検査が3週間ごとに必要となっています。
穏やかな性格
クォーレは両目が見えなくても、自ら寄ってきて膝に手をかけるほど人懐っこい性格で、初めて会う人にも優しく、撫でられると嬉しそうに甘えます。失明しているため道路での散歩はできませんが、室内では自分のペースで歩き、穏やかな陽だまりで過ごすのが大好きです。
現在のクォーレ
クォーレに幸せな時間を
鼻腔内腫瘍の影響で、常に鼻から血膿が出ているため、まめな拭き取りが欠かせません。食事時には腫瘍が鼻を圧迫し飲み込みづらいため、ドライフードにぬるま湯を加えています。クォーレのケアには、抗がん剤やインスリン投与、血糖値の管理、鼻膿の拭き取りなど手間がかかります。しかし、余命が限られているとはいえ、幸せの深さは時間には比例しません。残された時間を穏やかに過ごし、クォーレと幸せを分かち合ってくださる里親様とのご縁を心から願っています。
健康上の理由、経済的な理由、災害などにより、止むを得ずペットを飼育できなくなるという事態は、誰にでも起こり得ます。その時、ペットが高齢であったり持病を持っていたら、里親はなかなか見つからず、飼い主もペットも途方に暮れることになるでしょう。
ですから、難しい状況のペットでも温かく引き受けてくださる保護団体を「みんなで支えること」。また、不遇のペットを愛情を持って迎え入れてくださるご家庭が増えるように「みんなで里親文化を育くむこと」。ペットを犠牲にすることのない、持続可能なペット文化を実現するには、これらの取り組みが欠かせません。
私たちの目標は、保護をしてくださっている災害時ペット捜索・救助チームうーにゃんの負担を軽減し、クォーレが必要とするケアを続けながら、クォーレに新しい家族を見つけることです。皆さまのサポートに心より感謝申し上げます。
チャレンジ運営事務局