能登猫救出大作戦 決行中

保護継承会(野々市シェルター&東京中継地)のご報告

令和6年 能登半島地震 被災地支援プロジェクト

3月3日、被災地の保護動物を石川県外の保護団体へ引き渡す試み「保護継承会」がペットのおうち 野々市シェルター(石川県野々市市)および東京都内の中継地にて行われました。保護継承は、被災地の保護団体や石川県内のシェルターのケージに空きを作り、被災地で保護を必要としている猫たちの保護が促進されることを目的としています。

レポート ペットのおうち®︎ 編集部

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キャリーに保護動物データベース管理番号とエイズ/白血病の検査結果を貼り付けるネコリパブリックさん

34頭の猫を保護継承

当日は、被災地で保護活動を行っている、こねこサポーター、つかねこ動物愛護環境福祉事業部、ネコリパブリック、輪島市で自宅が全焼するなど被災者でありながら地域の猫の保護活動を続ける漆芸家の桐本さんらが保護されていた猫を持ち寄り、当日中に継承を予定していた合計34頭の猫たちが他県の全14団体へと保護継承されました。

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ちょっと不安げな猫さん

中継地での保護継承も

また、この日は野々市まで引き取りに行くことの出来ない保護団体への継承を実現する為、震災当初より被災地でペットのレスキューや捜索活動にあたられている「災害時ペット捜索・救助 チームうーにゃん」の皆様が一旦シェルターにて保護を継承した後、東京都内の中継地まで搬送してくださり、中継地に集結した関東の保護団体へ保護継承する取り組みも行われ、全34頭のうち13頭が中継地にて保護継承されています。

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入念に東京中継組の猫を確認するチームうーにゃんの星さん

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東京に向け出発

当初、継承会では50頭の保護継承を目標に準備を進めておりました。しかし、震災から2ヶ月以上が経過し、保護される猫たちの体調が悪くなってきていることもあり、継承予定だった猫のうち10頭程は、継承を断念してシェルターにて体力を回復させたり、シェルターより通院させるという判断となりました。また、継承会前の数日は雪や雨が降り、捕獲活動が思うように行えなかった事も重なり継承頭数は限定的なものとなりました。

保護継承を可能にしたガイドラインとデータベース

この保護継承会は、ネコリパブリック、日本レスキュー、NPO SAP他、50以上の愛護団体との連名で策定した「被災地での所有者不明動物の保護ガイドライン」に準拠することで実現しました。

民間団体による被災地の所有者不明動物の保護ガイドライン
https://www.sap.or.jp/protection/guideline/

被災地での活動がガイドラインに準じたものとなることで「行政や被災地のみなさんへの保護情報の共有」「保護動物の所在追跡」「飼い主が捜索中の動物と保護動物の照合」「飼い主が見つかった際の返還担保」といった、震災時に懸念されていた課題が大幅に改善されます。

ガイドラインは2月1日、ネコリパブリックさんが珠洲市に被災地支援拠点を置かれる際、石川県健康福祉部薬事衛生課、石川県獣医師会、中部保健福祉センターの方々とお話しされ、懸念されるトラブルを事前回避する施策を講じる事で、民間保護団体による所有者不明動物の保護に関してご理解をお願いした際、民間団体による保護動物の情報を一元的に行政に提供していただけるとありがたいというご要望を頂き、これに対応するガイドライン策定とデータベース構築を経て、同16日に50を超える動物愛護団体に賛同を頂き運用を開始したものです。

このガイドラインの中で重要な役割を果たすのが、保護動物のデータベースとなります。このデータベースはペットのおうち®︎ を運営する株式会社Easy Communicationsが構築させて頂きました。※能登の猫たちのために無償で構築しており、支援金は一切使われておりません

全国保護動物データベース
https://www.sap.or.jp/protection/

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飼い主への返還が実現するように、所有者不明動物は保護地点が地図で表示される

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保護継承された履歴はデータベースにて管理され、行政からの照会にも対応

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スマートフォンで保護動物データベースの保護継承手続きをする桐本さん

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血液検査の結果などを継承先の団体さんに伝達

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東京中継地に到着する猫たち

課題と今後の展望

保護継承元の団体と継承先の団体が一堂に会することは、譲渡会と同様にコミュニケーション上のメリットがある一方で、譲渡会とは異なり「長時間かけて来られた団体を手ぶらで返すわけにいかない」「継承されずにシェルターに残す猫は極力出さないようにしなければならない」「中継地では継承されない猫がいてはいけない」などの制約があるため、運営者が的確に猫の割り当てを決めていく必要がありました。

直前に保護継承が決まる猫、当日の体調を考慮して継承を中止する猫、キャリアが発覚する猫、不参加となる団体、継承可能な猫の内容条件変動、仲の良い猫を同じ継承先にといった個別事情により、継承先への猫の割り当て調整は想定以上に難易度の高いものでした。白血病/エイズキャリアの組み合わせによって、継承先の保護環境に合致しない場合もあり、東京の継承地でも継承先団体の保護環境を踏まえ、現場で割り当てを変更する場面もありました。

データベースが機能したことにより継承は安全に行われましたが、参加動物の確定、参加継承先の確定、割り当てをほぼ同時に行う事は難易度が高く、一度に複数の団体に継承するよりも、随時個別に継承を行う方法も検討すべきと感じました。

どちらにしても、最前線で捜索や保護にあたる団体では抱えないきれない保護動物を、被災地外の団体への保護継承し、捜索や保護活動を止めないという施策は、災害時には重要なものであり、今回得たノウハウが今後の保護継承や災害でも役に立てばと考えております。

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