

心臓と腎臓に重い疾患 酸素室で治療を続けるルイ
今から6年前、兄妹とともに保健所に収容されていたところを保護されたルイ。長年穏やかに暮らしてきましたが、最近の健康診断で腎臓と心臓の両方に深刻な病気が見つかりました。 さらにその後、突然の呼吸異常により病院を受診したところ、肺水腫を発症しており、現在も酸素室での治療が続いています。今後も心臓や腎臓の病気と向き合いながら、継続的な医療的ケアが必要です。 ウェルカムチャレンジでは、医療費の支援を行い、ルイに寄り添い、支えてくださる家族が見つかるまでサポートします。
妹の分まで長生きしてほしい
今から6年前、兄妹とともに保健所に収容されているところを保護されたルイ。妹のアンちゃんは白血病陽性で、3年前に亡くなってしまいましたが、幸いルイは白血病陰性でした。アンちゃんの分まで長生きしてほしいと保護主さんは願っていましたが、2025年4月に受けた健康診断で、腎臓と心臓の両方に深刻な疾患が見つかりました。
腎臓と心臓に複数の異常が
血液検査で腎臓の数値が高く、聴診で心雑音も確認されたため、二次診療の病院で精密検査を受けたところ、右の腎臓には腎結石と尿管結石があり、すでに萎縮が見られる状態でした。左の腎臓にも結石があり、腎機能の低下が進行していることが判明します。
また心臓には、肥大型心筋症(HCM)と僧帽弁の前方運動(SAM)という異常が確認されました。肥大型心筋症とは、心臓の筋肉が厚く硬くなることで、血液を十分に送り出せなくなる病気です。猫に多く見られる代表的な心疾患のひとつで、症状が進行すると、息切れや呼吸困難、突然死を引き起こすこともあります。さらに、併発していた僧帽弁の前方運動(SAM)は、心臓の弁がずれることによって血液の流れを妨げ、心臓への負担をさらに増やす状態です。
加えて、心房中隔欠損症(ASD)の疑いもあると診断されました。これは心臓の左右の心房の間に本来あるはずの壁に穴が開いている先天的な異常で、血液が異常に混ざり合うことによって、酸素不足や心不全を引き起こす可能性があります。
肺水腫で緊急入院
こうした診断を受けた後、ある日突然、急に呼吸が速く浅くなる症状が見られ、すぐに病院を受診したところ、肺水腫と診断されました。
肺水腫とは、肺に本来存在しないはずの水分がたまってしまう状態です。原因の多くは心臓の機能低下によるもので、心臓から血液を送り出す力が弱まると、肺の血管に圧力がかかり、血液中の水分が肺に染み出してしまいます。これにより呼吸が非常に苦しくなり、命に関わる状態となることもあります。診断を受けた直後から、すぐに酸素室での緊急入院が行われ、現在も継続して治療が行われています。
酸素室で入院中のルイ
ルイを支えてくれる家族を探します
現在も肺水腫の治療のため、酸素室での入院が続いているルイ。心臓と腎臓の両方に慢性的な病気を抱えており、体調の変化には常に注意が必要な状態です。
これらの病気は根本的な完治が難しく、今後も病状の進行や悪化を防ぐために、継続的な通院や検査、投薬などのケアが必要とされますが、体調の変化に寄り添いながら一緒に支えてくださるご家族が見つかるまで、ウェルカムチャレンジで支援いたします。
健康上の理由、経済的な理由、災害などにより、止むを得ずペットを飼育できなくなるという事態は、誰にでも起こり得ます。その時、ペットが高齢であったり持病を持っていたら、里親はなかなか見つからず、飼い主もペットも途方に暮れることになるでしょう。
ですから、難しい状況のペットでも温かく引き受けてくださる保護団体を「みんなで支えること」。また、不遇のペットを愛情を持って迎え入れてくださるご家庭が増えるように「みんなで里親文化を育くむこと」。ペットを犠牲にすることのない、持続可能なペット文化を実現するには、これらの取り組みが欠かせません。
私たちの目標は、保護をしてくださっているにくきゅーハイタッチの負担を軽減し、ルイが必要とするケアを続けながら、ルイに新しい家族を見つけることです。皆さまのサポートに心より感謝申し上げます。
チャレンジ運営事務局