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「犬を飼う」前向きな責任感を教えてくれたフウタ

フウタを迎えられた信田さん(千葉県)

約6年前にフウタを迎えられた信田さん。保護犬を家族として迎え入れたストーリーをお伺いしてきました。

取材・文 スタジオダンク

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信田さんとフウタ

一緒に暮らし始めたことで保護犬への興味を持った

フウタをお迎えする以前に犬を飼われたご経験はありましたか。

信田さん 父母が犬好きで、私が幼い頃から、警察犬学校や近所のおうちで生まれた子犬を引き取って飼っていました。5代目の子が亡くなった時、父母は年齢を考えて「もう犬は飼わない。」と言ったのですが、私はまた飼いたかった。

それまでは可愛がる部分しかしてこなかったのですが、自分が病院に連れて行くなどのお世話もするし、金銭的な負担もすると両親を説得し、すぐに次の子を探し始めました。

先代の子が亡くなってからフウタを迎えるまで、どのような気持ちがありましたか。

信田さん 亡くなった子に対しては別れの悲しみや喪失感がありました。同時に、犬との別れを何度か経験してきて、「亡くなった子との思い出は新しい子をお迎えしても大切にできる」ということも分かっていました。

ですから新しい子を迎える準備も、葛藤しながらというよりは納得して進めていました。

お迎えされる時はどのような選択肢がありましたか。

信田さん 今まで飼っていた犬たちは中〜大型犬の雄だったので、同じような子をイメージしていました。ただ、いつか老犬になった時自分1人でも介護が大変ではないように、中型犬の子を探していました。先代の子は22kgもあり、介護で持ち上げる際にとても力が必要だったんです。

ペットショップは利用したことがなく、また小型犬が多いイメージでしたので選択肢にはありませんでした。

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もともと保護犬について情報収集をされていて、ペットのおうちをご存知だったのでしょうか。

信田さん 実はそこまで考えていたわけではなくて、犬猫に犠牲を強いるような販売経路があることもあまり知りませんでした。フウタを飼ったことで、保護活動をされている方のブログなどを読むようになり、恵まれない環境にいる犬猫の存在を知りました。

偶然フウタのトリミングの先生も動物愛護センターへトリミングのボランティアに行かれたり、寄付型ドッグランを開いてそこの入場料を保護活動に生かしたりといった活動をされていました。そこから自分にも何かできないかと思うようになって、今は犬の日用品で使わないものを寄付する、身近でできることですが、仕事を引退したら保護犬活動に携わるという目標もできました。

フウタにはどのような経緯で出会われましたか。

信田さん 通勤途中にペットのおうちを見ていて、先代の子犬の頃によく似た子を見つけて応募しました。それがフウタです。当時推定1ヶ月半で、保護主さんが近くの山で生まれた野犬の子犬を保護したということでした。

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飼ってみたい犬種などはなかったのでしょうか。

信田さん 昔は見た目が素敵だな、と思う犬種もいましたが、実際ブリーダーに行って迎えるほどの熱量はないんですね。あまりこだわりがなく、犬はどんな子もかわいいという気持ちです。

出会ってからお迎えするまではどのような経緯があったのでしょうか。

信田さん とんとん拍子に話が進み、1週間弱で見学に行きました。事前に保護主さんに意気込みを込めたメッセージをお送りしたおかげか、里親となることに決まりました。

お友達とお花見_2.jpg

お友達とお花見

保護主さんにどんなメッセージを送られたのか気になります(笑)。

信田さん 安心してお任せいただけるように、これまでどんな犬を飼ってきて、どんなふうに育ててきたかといったことを詳しくお伝えしましたね。

メッセージだけではなく、フウタの保護主さんと、犬の飼い方に関する価値観が合っていたことは運が良かったと思います。我が家では屋内だけではなく、庭と屋内を自由に行き来できるように飼うつもりでした。また私は独身で仕事もありますので、平日は一緒にいる時間がどうしても限られてしまいます。団体さんの場合、私のような里親は条件から外れてしまうのですが、フウタの保護主さんはそこを理解した上で、大型犬の飼育経験があるかどうか、愛情を持って育ててくれるかどうかを判断材料としてくださっていたようです。

1年間は毎月写真とメールをお送りする約束でお迎えしました。2ヶ月後、偶然近くで譲渡会があるということで、その足でフウタが我が家で生活する様子を見にきていただいたこともありました。

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野犬の子は人間への警戒心が強かったり、臆病だったりすることも多いですよね。フウタも子犬とはいえ元野犬ということで、しつけや性格に不安はなかったのでしょうか。

信田さん 本当に小さい子犬だったので性格もあまり決まっていないし大丈夫だろうと思っていました。実際見学に行ってもころころとした子犬で、兄弟たちとも仲良くじゃれていたので特に不安はありませんでしたね。

特性を受け入れ、上手に付き合うことでストレスフリーに

実際にお迎えしてから現在まで、フウタはどんな犬だという印象ですか。

信田さん 野犬の血筋だからか分かりませんが、他の子に比べて知恵が働くと思います。人の言葉や行動をとてもよく観察しているんです。また縄張り意識が強く、苦手な犬や人が近くに来ると警戒しますが、家族や心を許した人にはにはとても甘えん坊です。他の子を撫でたりすると絶対割って入って来ます(笑)。

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お世話をする中で大変だったことはありますか。

信田さん 小さい頃は特になく、順調でした。強いて上げるのであれば、散歩を始めた時は怖がって歩かなかったことくらいです。それも一度抱っこして散歩コースを歩いたら次からは大丈夫でした。

むしろ私の方が学ぶべきことがたくさんありました。歴代の犬のしつけやお世話は主に両親がしていたので、初めはわからないことばかりで、ネットで色々なことを調べました。

大きくなってからの方が大変だったかもしれません。社会化トレーニングのため、ドッグランに連れて行っていたんです。1歳過ぎまでは分け隔てなく色んな子たちと遊べていたのですが、2歳ごろに好き嫌いが出てきてしまいました。特定の犬種やふわふわした犬、ジャンプするように走ってくる大型犬が苦手で、あるとき噛み付いてしまったことがきっかけで、ドッグトレーナーをつけるようになりました。

トレーナーさんにはどんなことを教わりましたか。

信田さん 気が合わない子がいてもスルーができるように、2週に1回のペースで約1年間通いました。先生のおかげで、口で「我慢だよ」と指示したら聞くようになったのですが、毎回フウタに我慢させることが、私にもフウタにもストレスなのではと感じるようになってしまいました。

そんな時犬友達から「人間だって合う合わないあるんだからいいんじゃない。」と言ってもらえて、考え方が広がりましたね。そこからは社会化させなければならないと型にはめるのではなく、合わない子とは距離を取ることでフウタに我慢させる状況をなるべく作らないようにすることにしました。

以来、仲が良い子だけと遊べる場所に行ったり、ドッグランでも気が合わない子がいないかどうか一度確認してから離したりしています。

とても仲のいいお友達と遊ぶフウタ.jpg

お友達と遊ぶフウタ

スケジュールはフウタが第一優先

フウタをお迎えしてから変わったことはありますか。

信田さん 何事においてもまずはフウタのことを考えてから予定を組むようになりました。週末に友人からご飯に誘われた時も、ドッグランがこの時間だからと考えて「この時間でもいい?」と言ったりしています(笑)。平日の散歩は両親にお願いしていますが、夏の期間は熱中症が心配なので、私が4時に起きて散歩をしています。

ドッグランはもちろん、公園なども犬を飼っていなかったらまず行こうとはならないので心身ともに良い運動になっていると思います。

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そこまで生活の中心になることはお迎え前に想定されていたことですか。

信田さん していなかったです。もちろんお迎えする前にお世話や金銭的な負担があることは覚悟していました。ですが実際に自分がお世話をする立場になると、かわいいだけではなくて「もっとこうしてあげたい、ああしてあげたい」という前向きな責任感が生まれるんですね。

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とても素敵なお話をありがとうございました。最後に、保護犬を迎えようか迷っている方へ向けてメッセージをお願いします。

信田さん 人同士、犬同士にもあるように、人と犬の間にも相性があると思います。そこが合う子と出会えてお迎えしたいと思ったら、命を迎えることへの覚悟をしていただきたいです。

犬を飼うと、時間もお金も割く必要がありますが、それ以上にいいことしかありません。家族に会話や笑顔が増えて、家の中が明るくなりますし、ドッグランに連れて行って楽しそうに走る姿を見るととても幸せな気持ちになります。

里親として犬と暮らすことの幸せを感じる方が1人でも増えることを願っています。

取材・文 スタジオダンク

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