実は、白状するよ。
ボクはお友達のマルコと、魔法の絨毯に乗って、駆け落ちする予定だったんだ。だから、ずっとお外を眺めて、絨毯が着くのを見失わないように待ってたんだ。
でも、ユッチおねえちゃんにそれがバレちゃって、「わたしも乗せなさいよ」っていうんだけど、おねえちゃんが乗ったら、重くて絨毯飛べなくなっちゃう・・・なんて、おねえちゃんには口が裂けてもいえないだろう。さすがにおねえちゃんを傷つけちゃうよね。だから、ちょっと困ってたんだ。
でも、昨日、マルコから連絡があって、魔法の絨毯じゃなくて、宇宙船にのって、遠い宇宙のかなたから地球を見ようよって、予定変更のお手紙がきたんだ。だったら、おねえちゃんも一緒に乗れるって思って、ふたりでこっそり用意しはじめたんだけど・・・
今度はパパッチにバレちゃった。「おまえたちふたり、なにしてるんだ!」って聞くから、正直に話したら、パパッチがボクとおねえちゃんを抱きしめて、
「どこにも行かせないぞ。寂しくなるだろう」だって。
ボクはパパッチに命を救ってもらったから、パパッチの言うことはゼッタイ守らなければいけないし、パパッチを悲しませることはできない。
だから、マルコ、許して。宇宙には一緒に行けないよ、残念だけど。
でもずっとずっとお友達なのは変わりないし、これからもお手紙書くね。待ってて。
コタロウより