「『懐かないでしょ？』」（わんにゃんらいふ。のペットログ #665）

『親犬もらったってなつかないでしょ？』

『その年だといろんな病気でてくるでしょ？』

『純血の若くて健康な子いないの？』






里親探しをしていると
結構言われちゃうのがこの言葉。


懐かないかと言われたら、
子犬ほどの順応性をもっていないかもしれないけど
成犬だってしっかり懐くし、
しつけだって入ります！！


できないのは、
教わっていないだけなんですよ。

人間だってそうでしょ？
勉強していない数式、
いきなり出されて解けますか？


わんこも同じ、
教わっても、
時間がかかる子だっているし
すぐに覚えちゃう子だっています。

国語が得意な子もいれば
数学が得意な子もいる。

わんこだって、
トイレが上手な子もいれば
コマンドの聞き分けがいい子もいる。


わからないことは
教えてあげればいいのです。
わかるまで繰り返し繰り返し教えます。


理解するまでにかかる時間はそれぞれだし
教え方によっても違ってきます。


しつけの入ったわんこもいいけど
自分で教えたコマンドが
できるようになる喜びを
わんこと家族と共有すること。
それも楽しいことだと思う私です。




私の元に来るわんこたちは
５～６歳くらいの子が多い。

小型犬の５歳は人間での36歳程度、
小型犬の６歳なら、人間の40歳くらいの年齢と言われています。
その年齢まで、
毎年毎年赤ちゃんを産み育ててきた子です。


自分に置き換えて考えてください。
40歳過ぎるまで毎年毎年出産と育児を繰り返すって
どれだけ大変なことかわかりますよね。
ずっと子育てを頑張って、
それしか知らずに育ちました。
時には帝王切開したりもあったでしょう。
そうやって生きてきた子達です。


引退犬っていうのは
人のために頑張ってきた子達なんですよ。


だからこそ
これからは今までできなかったゆっくりとした時間と
あったかい家族との時間を過ごしてほしいと思っています。


今度はその子達が
人間の家族たちから、
愛され甘やかされ、大切にされる番なんじゃないかと。








30代後半～40代…
人も健康診断でちょこちょこ引っかかるお年頃ですが
わんこもそんなお年頃。
まったくなんの異常もない子もいるだろうし
何かしら問題が出てくる子もいます。


若くて健康ですぐに懐いてくれる犬と言われたら
正直私の元にいる子では難しいと思います。
そういう子をご希望の方は
ペットショップやブリーダーさんから
直接子犬を購入してください。


でも、その子犬ちゃんだっていつかは年を取ります。
その子は６歳になっても
何の病気もなく健康なのでしょうか？






子犬には子犬の良さがあるし
成犬には成犬の良さ、
シニアにはシニアの良さがあります。


大きさや性格がわかった状態で迎えられることも
成犬の良さだと思います。
子犬は長時間お留守番は難しいけど
成犬になればごはんも１日２回で大丈夫。
子犬よりずっと扱いやすいと思います。






いつも思うこと。


『里親という選択肢』がもっと一般的になってほしい。


知った上で決めるのは飼い主さんなので
どこから迎えるかは、
家庭の状況によって変わるでしょうけど
そんな方法もあるってことを
もっとたくさんの方に知ってもらえるといいなと思っています。









『親犬もらったってなつかないでしょ？』って聞かれたら

いつでも答えますよ。

『そんなことないですよ！』って。

そこからいろんなエピソードをお話しして
『里親』ってどんなものなのか理解してもえるように。

それが私にできる小さな啓蒙活動です。