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  • 2017年08月08日 | view 739
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保護猫「吉田さん」の観察日記.4.5

仕事の合間に吉田さんの世話をすると言うよりも、吉田さんの世話をする合間に仕事している状態
遠方の仕事はデータ通信or電話のみでこなしております。
ペットホテルに預けられる状態ではないですものね。しょうがない。
気分はまるで、育児を抱えた働くお母さんです。 懐かしい(*´ω`*)

さてさて、前回の観察日記は、慌ただしくまた、余裕が無かった為にかなり端折ってしまっていますので改めて書き直すことにしました。


8/2にヒルズさんの病理食(プリスクリプションi/d缶)に変更して 整腸剤を処方して頂いて直ぐに効果が出まして、下痢は治りウンチ(軟便)と呼べるもに変化、しかしウンコと呼ぶに相応しい物体に変化することはありませんでした。
体重も900〜1000gの間を行ったり来たりで なかなか増えません。
1度の食事の摂取量は50gを目安(多い時もある)に、1日4回
そうです 一日に200gは食べているのに 体重が思うように増えていないのです。
食べると直ぐ脂肪に化けてしまう私からすると、羨ましい限り…orz なのでありますが、今の吉田さんはお肉を付けなきゃいけない訳で、好ましい状況ではありません。

8/5の昼ご飯からi/d缶が無くなり一般的な猫缶に

8/6の朝は整腸剤を飲ませたにも関わらずウンチが若干ペースト状になりました。
同日、病院に行くと体重が1045g
「やったー!」と娘と喜んだのですが、やはり体重が増えなさ過ぎると言う事で検便する事になりました。
そして検出された2種類の寄生虫。
壺型吸虫(メタセルカリア)とマンソン裂頭条虫(プレロセルコイド)
困惑された様な顔で「普通の猫では出ないんですけどね」と先生。
プレパラート(吉田さんのウンチ)がセットされた顕微鏡を覗かせて下さいました。
説明を受けながら覗くと、それは直ぐに見つかりました。

楕円形のプレロセルコイドの卵に、ラグビーボール形のメタセルカリアの卵

メタセルカリアの成虫は小腸の絨毛を強く巻き込んで吸着する支持体と、それを取り囲む葉状体の複合体の固着器官を持ち、この固着器官を使って絨毛間に陥入して寄生するため周囲は強い圧迫を受け絨毛が伸びるなどの機械的障害を受ける=小腸が正常に機能できない。
吉田さんが、ご飯を幾ら食べても栄養を吸収できない一番の原因になっている寄生虫です。

また、この2種類の寄生虫 主にカエルやヘビを宿主にしていらっしゃる寄生虫で…そうです、そうなんです
あまりの空腹に耐えられず 吉田さんは、カエルorヘビを食べちゃったみたいなんです…(´•ω•`)
街中の猫ちゃんなら滅多に口にしない食材なのでしょう…が、しかし ここは田園風景の広がる自然豊かなド田舎。そして吉田さんを保護したのは、そのド田舎の河川敷ですもの…他の食材よりもカエルにヘビは豊富。その上、仔猫が容易くに捉えることが出来るとすれば、やはり…ね(´;Д;`)
そんな物を食べながら、ガリガリに痩せ細っても、1人で頑張って生きてたのかと思うと胸が苦しくなりました。

保護される前の吉田さは、たった1人でどれだけ心細かった事でしょう
人懐っこさから野良猫であった確率はやはり低く 誰かに飼われていた事は先ず間違いないと思われます。
元の飼い主さんに言いたい。
何故、捨てたのですか?こんなに可愛い子なのに…こんなに良い子で賢い子なのに…

『買うのも貰うのも簡単、だけど育てる事も捨てる事も簡単な事だと思わないで欲しい。』

私の怒りは重要ではないのでこの辺で話を戻します。

そんな私の思いなど知る由も無い娘は「吉田さん?カエル食べちゃったの?カワラさんじゃ無くて、カエルさん?」などと…自分 今、上手い事言った?的な自慢顔で暢気な事をおっしゃっておりましたが…こんな暢気な子に育ててしまったのは、誰でもないこの私なんですけどね…orz

新たな寄生虫を発見して今後の治療方針が決定

猫風邪がなかなか回復しないのは体重が増えず体力も無いからで
その原因になっている寄生虫を駆虫する事が先決という事でプラジクアンテルが処方されました。
続けているインターフェロンも接種。点眼点鼻薬も処方していただきました。

因みにプレロセルコイドはズーノーシス有りです。
昔、カエルに触るとイボが出来ると聞いた事がありませんか?私は幼少期、今住んでいる田舎以上の田舎に住んでいたので、カエルを捕まえて遊んでいると よく大人に注意されました。
当時は、イボが出来たこともなく大人が子供を怖がらせる為に言ってるだけだと思っていましたが、実はカエルに寄生するプレロセルコイドが、人間の皮下に寄生し腫瘤を形成してしまうそうで、真実であった訳です(´•ω•`)

皆様、カエルやヘビを触ったら直ぐに手を洗いましょう。食べる場合は良く火を通してからお召し上がり下さい。 Σ(ノ∀`)ペチッ


その日、帰宅してから暫くしてプラジクアンテルを飲ませたのですが
これまで、整腸剤(カプセル)はすんなり飲んでくれていた吉田さんなのですが、このプラジクアンテルは飲ませるのに苦労しました。
初めて口に突っ込んだ指を本気噛みされましたよ。大変、痛かったです。噛まれた患部は直ぐに流水で流して消毒液に指を浸しましたが、血が暫く止まりませんでした。

そうこうしていると、娘が「吉田さん吐いてるよ」と報告してきたので見に行くと飲ませた薬と胃に残っていたらしいご飯を吐いてしまっていました。トイレに排泄されていたウンチは下痢になっています。その上、呼吸が荒くグッタリしているではないですか⁉︎
鳴き声も弱々しく…試しにご飯をあげてみたけど、匂いは嗅ぐけれども口を付けようとしない。お水も飲まない。
焦りました。急いで病院に電話を掛けましたが診療時間外のアナウンスが流れるだけで更に焦りました。

帰宅した息子に
「そんなに心配しなくても大丈夫でしょ。人間だって吐いた後ってシンドイじゃん?そーっとしときな」と言われ、度々、そーっと様子を伺うだけにして、ゆっくり寝かせてあげることにしました。

翌朝早く、点眼点鼻薬を済ませて口を付けていないご飯を新しいものに交換してリンの散歩から戻っても、鳴き声は弱々しく、動きも鈍くご飯も10g程度しか食べていませんでした。
不衛生だとは思いましたが、ご飯はそのままに

立て込んだ仕事をかたずける合間に病院に連絡を入れたところ
直ぐに診察してくださることになったのですが、クライアントからの連絡が10時前後に入ることになっていたので行く事ができず、結局病院に着いたのは11時半くらいでした。

吉田さんが、昨日 病院から戻って食べたご飯の量は、合計で50gにも満たず 下痢は続いています。

ところが、病院に着いてみると、いつもみたいに みゃぁ〜みゃぁ〜と元気に鳴く吉田さん
診察台の上に乗せてみたら、今朝までとは打って変わって動き回ろうとするんです。
あれぇ????
体重は昨日に比べて確かに落ちているものの、試しに出されたご飯もペロリと食べてしまいます。
あれぇぇぇ????どうなってるのぉ????

先生に会うと、直ぐに、服薬後にこう言った状態になる事があるかもしれないと、説明不足であったと謝罪されて、こちらが恐縮してしまいました。
拾った、それも猫風邪を拗らせていると解っている猫ちゃんを連絡もせずに連れ込むは、質問攻めにするは、何時もご迷惑をお掛けしているのはこちらの方なのに…

先生に昨日の帰宅後からの経緯を説明
・投薬後1時間後に嘔吐
・飲ませた薬を全部吐いてしまった
・ウンチが下痢になり酷くなっている
・グッタリして反応が鈍い
・呼吸が荒かった
・食事量が少ない
・水を飲まない

嘔吐はこの2週間で初めての事で、昨夜嘔吐した後は食欲が低下したものの繰り返し嘔吐はしていない事

先生の見解は、プレロセルコイドの駆虫薬プラジクアンテルの量が通常量の6倍と多く
胃に負担が掛かり嘔吐してしまったのだろうと言う事。
(先生!私が間違って理解しているようでしたら後日再度 ご教授お願いしますm(_ _)m)

暫く診察台の上に吉田さんを乗せ 病院の皆さんと観察してみましたが、家を出る前とは全く違う吉田さん。先生や助手さんたちに頭をスリスリと愛嬌振りまいてました。
先生に今の状態 様子はどうですか?と聞かれても家ではグターとしていたのでまるで違うのです。
元気な状態に戻っているとしか言いようが無いわけです。

吐いてしまった薬は仕方がない、けども昨日の今日で投薬して、また同じ事が起こるならば体力が低下するだけなので、もう暫く様子を見てから再度挑戦してみましょうとプラジクアンテルの投薬は先延ばしになりました。

と言う事で、もう暫くお腹の虫も飼うことに…

そして、下痢止めの注射を射って頂いて、整腸剤も再び処方していただきました。

帰宅して、直ぐに50gのご飯をあげて見たら完食とはいきませんでしたが41gも食べてくれました。病院でちょっと食べたしね。食事直後のウンチはまだ下痢状でした。

夕方にもなると「お腹空いたみゃぁ〜」と教えてくれる程に食欲も回復。しっかり50gを完食!してウンチも柔らかめのソフトクリーム状に
夜にお顔を拭いてから点眼点鼻薬を差して暫く室内フリーにしてあげるとみゃぁ〜みゃぁ〜鳴きながら行くとこ行きとこ着いてきては足に纏わり付いて歩行の妨害。踏んだり蹴ったりしないように大変なんです。

今朝は、整腸剤もすんなり飲んでくれて良い子でした。
そうそう、初めて固体のウンコに近いウンチをしました。昨日の下痢止めの注射が効いたのでしょうか?
あまりの嬉しさに朝から「ウンコが固形だよ!」と息子に報告すると
「朝からウンコウンコ言うなよ、ほんとアフォだろ?けど、元気になって良かったじゃん」と息子は笑っていました。

日差しが柔らかい朝の内に、抱っこしてお外で日光浴をさせました。
カルシウムと骨を活性化させるのが目的。猫ちゃんが紫外線を浴びて体内でビタミンDを生成出来るのかは謎なんですけどね?保護されるまで外で野放しだった子です。少しでもストレスが減ればいいかな?

それから前から決めていたブラッシングのトレーニングを開始
耳のケアをする序でに、コームとスリッカーブラシ馴れさせておこうと思いましてね。
それは、長毛種猫ちゃんを飼っている友人にブラシには早めに馴れさせておいた方が良いと言われたからで…。成猫ちゃんになってからだとブラッシングをさせてくれない子が多いと聞いたからでした。
ですが、流石 吉田さんといったところでしょうか?
コームだけにしておこうと思ったのですが、スリッカーも全く問題無し
今日は爪の先のヤスリ掛け(100均で売っているサンドの物)もさせてくれました。

吉田さん良い子過ぎます(´•ω•`)

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