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会陰ヘルニアという病気は、簡単に言うとお尻周り(会陰部)の筋肉が弱くなって穴が開き、そこに臓器などが飛び出してしまう病気です。症状としては排便困難、臀部の腫れが多くみられます。この会陰部筋肉の脆弱化には、男性ホルモンの影響や腹圧の上昇や筋力の低下を引き起こすような病気などが関係していると考えられていますが、不明な部分も多いです。会陰ヘルニアは5歳以上のオス犬に多く見られます。去勢手術を受けることで発症率は大きく下がるといわれています。
うちのロロちゃんは当然未去勢で、発症してから恐らく数年は放置されていたと思われます。
歯は丈夫なのに、ウェットフードか水でふやかしたドライフードでないと便が固くて排泄できない状態でした。きばっても中々でないので肛門部分は膨れ上がり、脱肛・脱腸の症状になり血便もありました。とても辛そうで、何とかしてあげたいと思っていたので迷わず手術を選びました。
会陰ヘルニアにはグレード1~4まであるのですが、ロロはグレード4(重度)です。
ここまで来るとヘルニア部分には大腸・小腸のみならず、膀胱・尿道・尿管・精巣などあらゆる臓器が落ち込んできてます。この状態ですと場合によっては尿毒症を起こして死に至ります。
手術については次回の記事で紹介したいと思います。